MONOTONE+(プラス)  江古田音楽祭企画部からのメッセージ

2019/10月


 EKO ON!!江古田音楽祭2019の公演プログラム、オープンすることができました。例年よりさらにお知らせが遅くなってしまいました。謹んでお詫び申し上げます。

 2017年よりキックオフされた本音楽祭、初年度は「120年に一度の出来事」と言われたまさかの2週連続の台風の襲来を受け、2回あった土日のすべてがその影響を大きく受けるという事態に陥りました。

 深刻なダメージを引きずった状態で進んだ2018年。江古田音楽祭再起をかけて、JAZZ公演チームが元気に多くの公演を作り、スポットそれぞれが前年以上の盛り上がりを得て、大トリを飾る江古田フェスティバルオーケストラは満席に近い結果を得られました。果たしてそこに「再起動」はあったのでしょうか?

 そして3年目となった現在。夢や情熱だけでは太刀打ちできないような、音楽祭を続けていくための大きな障壁があったこと、必ずしも無理に隠す必要もないように思います。

 残された僅かな準備期間、私たちはただ素敵な音楽をより多くの方に届けることだけに集中することを考えました。今にして思えば、愚直なまでにそれ以外のことを考えないように務めたのだと思います。

―「MONOTONE」はその素朴さのあらわれ。そっと添えられた「+(プラス)」はきっと、音楽を聴きにきてくれた皆さんの反応。私たちに残されたささやかな希望なのです。

 今回3年連続を達成した江古田フェスティバル・オーケストラ公演、ここにはまさに関わった者の熱意が込められています。加えて、荘厳なゴシック様式をもつ武蔵大学・大講堂でのアルゼンチンタンゴ復活公演、開放感溢れる日本大学芸術学部の入場無料のアトリウム公演「えこ・おぺ」と、江古田3大学での催しを今回も実現させることができたことは素直に喜びたいところです。チケット発売以降は大変反響が大きく、いずれの公演にも期待が集まっている状態と知り、運営一同大きなやり甲斐を感じているところです。そしてこの勢いに沿って、各スポットで行われる江古田名物「まちなかコンサート」の数々もまたきっと大きな盛り上がるを見せることでしょう。

 もうあとは皆様によい音楽を聴いていただくことの他はありません。

 江古田音楽祭は、経験豊富な企画屋さんが直接関わっているような、直接の収益が期待された催しではありません。「まち」を構成している商店や住民、学校、学生さんたち、そして演奏家それぞれがもつボランティアの力を駆使しての「手作り音楽祭」です。

 皆さんが江古田音楽祭に来場されて音楽を楽しんでいただければ、その声が自然とエールとなり、江古田で素敵な音楽が日常的に奏でられ続ける礎ともなることでしょう。ごく普通の日常生活に、音楽の力でちょっとした「+(プラス)」を足せるような、そんな音楽祭でありたいと考えています。

 是非これを機に、足を運んで何かおひとつでも音楽の世界に触れていただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

EKO ON!!江古田音楽祭実行委員会企画部